断熱住宅では、外部に接する部位を「外皮」と表現します。具体的には「床」「壁」「天井」がそれらに当たりますが、ここには「窓」も含まれます。
窓の部品構成は枠とガラスに大別されます。そしてそれぞれ高性能化が進んでいます。
枠素材は「アルミ」、外部がアルミで室内が樹脂の「アルミ樹脂複合」、すべて「樹脂」、天然素材である「木製」といった種類があります。
素材ごとの熱の伝わりやすさはアルミが最も大きくなり、樹脂と比べると熱の伝わりやすさは5倍になります。また、枠材種と共に注目しなくてはいけないのが、窓単体部位面積では最も大きいガラス部分の断熱性能です。
この性能値は数字で表すことができます。窓の断熱性能は熱還流率で表されます。室内側と室外側の温度差を1℃としたとき、窓ガラス1㎡に対して、1時間あたりどれ位熱が通過するかを表します。
具体的に熱還流率を見ていくと
①アルミ+単板ガラスは5.0w/㎡k
②樹脂+Low-E複層ガラス(ペアガラス)は1.31w/㎡k
③樹脂+トリプルガラスは0.90w/㎡k
となります。掃き出し窓を例にとると(16520 幅165㎝高さ200㎝)①で16.5W②で4.3w③で2.9wの熱が逃げます。窓の断熱性能を上げるだけで、1/5に抑えることができます。
画像は冬の樹脂サッシ+トリプルガラス部分を撮影したサーモカメラ画像です。室温23.8℃ガラス表面温度は22℃です。ここまで開口部の断熱性能を上げると、冬場の窓際のひんやり感はほとんど感じません。また、これまで廊下やホールといった部屋と部屋を繋ぐ空間を活用することができます。
2階階段前ホールをパソコンコーナーに。
高断熱住宅なら室内空間を無駄なく活用できます。