200㎜断熱住宅を造る「基礎編」
タイトル通り、壁付加断熱を施した断熱住宅が、この春公開の「小さくても欲張りな家」※米沢市金池地区に公開
厳寒期もちょうどいい温度の家」※山形市漆山地区に公開です。
2つの建物共に、エアコン1台で全室をコントロールしますが、その断熱・暖房手法をテーマにそって公開したいと思います。※やまがた健康住宅認定制度取得済
高断熱高気密住宅では、建物全体を断熱材で覆う必要があります。
建物の断熱部位は大きく分けて基礎・壁・天井(又は屋根)・開口部・換気となります。
今回はこのうちの「基礎」の断熱方法についてです。

「地盤調査」
敷地に建物の位置を表すのが地縄張りと呼ばれる作業です。
文字通りテントピンとビニールテープを地面に張り、敷地の境界と建物がどのくらい距離があるのか?駐車スペースの空きは?などを確認します。
位置が決まってから行うのが地盤調査です。
建物を支持する土地耐力があるか判定されます。

「土間防湿シート」
地盤調査解析後、OK判定を受ければ着工です。
床堀・砕石転圧・配筋・型枠・コンクリート打設と工事が進みます。写真は転圧後の防湿シート施工風景。
地盤の湿度を防ぐ効果があります。

「土間全面断熱」
基礎立ち上がりの外周部に施すのが基礎断熱。
今回は新たな断熱手法としてこの外周部+底盤全面断熱を行いました。

基礎立ち上がり断熱はPSFb-Ⅲ@100㎜、土間全面はPSFb-Ⅲ@50㎜を施工しました。

「脱枠後全景」
断熱処理後、配筋(鉄筋を組む作業)をし、配筋検査合格後コンクリートが打設されます。写真は硬化後、型枠を外し整地した写真です。
よく見ると基礎外周の埋め戻しをする部分にも断熱材が見えます。
これは基礎の底部と立ち上がり部分から逃げる熱を防ぐために設けたものです。
寸法的に基礎断熱で使う断熱材はサイズを切る必要がありますが、切った端材がちょうどよくゴミも減りました。
どうして基礎断熱をここまで行うのか?
実はこの基礎空間が建物全体の暖房空間となるからです。
次回は「躯体編」です。